バーゲンセールが賑わっていることについて

こちらも年明けからの異常な暖かさも少し落ち着き、普通に寒くなった。まあ、寒くなるということは、ここではすなわち天気がよくなり、青空が広がるため、気分的に明るくなる。
ところで、バーゲンセールをする立場に立てば、寒くて天気がいいということは非常に都合がいい。冬物在庫一掃を行う上でやはり暖かいより寒い方がいいわけで、さらに天気がよくて人々がさあ、でかけようかといった気分になってくれることくらいありがたいことはない。
しかし、すなわち、それは、おっさん達にとってはとても恵まれない条件が揃ったということで、心なしか皆一様に元気がない。
おそらく週明けのレストランは普段より客の入りが悪く、立ち飲みバー当たりに集うおっさんの群れには決してブランド物の買い物袋なんてものをぶらさげて立ち寄ってはいけないということを日本から買い漁りにやってきた見るからにアホそうな観光客どもを除き、誰でも知っている常識である。
つまり、この時期、そういった店でスリやかっぱらいに不幸にして遭遇した人々に対し、普段はこういった反道徳的な卑劣な行為を嫌い、被害者に親身なフランス人も、さすがに同情こそすれど、いつもの親切さは多少影を潜めるというのはあながち冗談でもない。
一方で、年末に消化しきれなかった仕事が山のように積まれ、さらには1月3日から怒濤のように新規業務が押し寄せ、受けなければ今年の年俸を一部カットするぞと脅され、まるでゴール前の競走馬のように激しくむち打たれている引退前の老馬にこれ以上何をさせようというのか。6月末までまだ半年もあるではないか。
ということで、これ以上週末が好天気に恵まれると、早くも蓄積された疲労によるストレスと抑圧された不満が暴発する危険性が高まるので、この時期に訪れる観光客には大変申し訳ないが、週末に雨が降ることをおっさんたちは心から願っている。
とりあえず、明日(日曜)も天気はよいとのことだ。やめてくれ。
それ故、切込隊長のこのエントリー
http://kiri.jblog.org/archives/001334.htmlを拝見して
激しく同意していることを思わず書き漏らしてしまうぐらいに私は今煮詰まっているようだ。