研修医は一人前の医師なのか?理屈ではなく

患者は予想以上に研修医に対して不安や理解不足を抱いていることを示す調査結果が近く発表されるという話。
 

風邪の診察の場合、「問診」「聴診」「入浴の判断」は、「研修医に任せられる」が「任せられない」を大きく上回った。しかし、「肺炎かどうかの診断」になると47・4%が任せられないと感じ、「任せられる」(25・9%)を逆転した。
 盲腸が疑われる救急外来を想定したケースでも、「問診」「採血」までは問題はなかったが、「腹痛原因の診断」では51・8%が「任せられない」と回答。「麻酔注射」では62・8%が、「盲腸手術」は64・9%が同様の回答となった。

という結果らしいですが、研修医って実際どの程度任せられるものなんでしょうか。医師国家試験をクリアした医師であることには間違いないですが、2年間の研修が義務づけられているということは、そのような研修が必要な医師であることには違いない訳だし、研修指導医がつくわけでしょう。
それと、質問の「任せられるかどうか」という点について、指導医が適切な管理、指導を実施している下での研修医による診断なのか、それとも、研修医独断による診断なのかによって、私ならば回答が違ってきます。手術でも、ベテラン医師の立ち会い等の有無によって、やはり回答は異なります。
また、手術に関しては、その部位に関しての経験がないということであったり、もしくは非常に経験が少ないようであれば、不安を感じても仕方がないのではないかと。
 
医師国家試験には実技試験が含まれているかどうかについては、クルマの仮免じゃないんですから、試験をクリアしていない人に医療行為をされても困るので、あると思っている人が40%以上もいるということ自体、驚きですね(笑)。
 
調査担当の助教授は

「医師がどう養成され、どの程度能力があるかの知識は少ない。医療不信を緩和するため、患者との情報格差を埋める必要がある」

とおっしゃられているようですが、情報格差を埋めることが医療不信緩和に結びつけばいいのですが、さらに不安が募ったりしないことを願うばかりです。だって、40%以上の人が実技試験があると思っていて、この結果なのですから。
 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050604-00000026-san-soci