人気(ひとけ)の少ないパリにアラファト議長

 トゥサンの学校休み、ハロウィンに加え、今日から月曜日まで3連休。
 街はとても静かだ。
 そして、禁煙のステッカーは見かけず。
 体調をひどく崩しているアラファト議長が治療のため、パリに入った。
 我々の生活に直接関係する訳ではないが、なんとなく緊張は感じる。
 まだ、人々の心に年明けの旅客機事故やスペインの事件も新しい。
 欧州憲法の調印も行われたが、新しい欧州委員会はストップしたまま。
 この静けさは混乱の序章なのか...。
 人のエネルギーの向かう方向がとても気になる休日の始まり。

 互いに譲り合う気持ちというものが、やさしさとともに薄れつつある気がする。やはり、人は強い生き物ではないようだ。

 まあ、世界にはいろいろな民族、人がいるものだ。その中でグローバル・スタンダードなるものを構築する意義は難しい。
 そして、日本という国は、個人と社会との関係という点において、距離があるような感じがする。自らを客観視する習性が身に付かないと、日本以外の国の人とつきあう上でその距離感をつかむことは難しい。おそらくこれは、中国や韓国の人々にも言えることだろう。
 中国市場や韓国市場をかつての植民地的感覚で扱うことはとても危険なようだ。そのことを一番よく知り、外交がとても巧みなのがフランスという国なのだろう。そこには、好きとか嫌いとかの概念を持ち込むことはない。そしてそのことが適切な距離感を保つ重要な鍵となる。